まなそびプレックスは、子どもの「学びたい」というを気持ちをくすぐり続ける...そんな施設でありたいと思っています。

2010年5月9日日曜日

ある有名中学の入試問題をめぐる出来事

ゴールデウィーク中、小学6年生の男の子を相手に「クイズ大会」と称して、ある有名中学入試の過去問を一緒に考えていました。

そして、その中の1問(下の問題)をホワイトボードに書いたまま消し忘れていました。

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[問題] 1,9,9,5の整数があります。「+,-,×,÷」を使って、答えが10になるように式をつくりなさい。
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すると翌日、あるお父さん(栃木から実家に戻っていて、明日また栃木に帰るという)が、
「昨日もここに遊びにきて、この問題を見て考えていたのだが、どうしても答えが分からない。明日栃木に戻らなければならないので答えを教えてほしい。このままでは気持ちが悪くて...」
と言って来られました。

「答えを言ってもいいのですか?」と確認した後、私が出した答え(実は私も"パッ"と答えが出ませんでした)を言いました。

「なるほど」とひと言つぶやき、そのお父さんは満足した様子で帰っていかれました。

今回のお父さんのケースは仕方ありませんが、もし、私の生徒(算数教室)だったら、答えはぜったいに教えません。(でも、お父さんも2日間考え続けたので、とても頑張ったと思います。)

答えや解説を聞いて満足するのは、理解したからではなく、思考する必要がなくなり楽になったためです。

算数の楽しさ(粘り強く考え続けること)はそこでストップしてしまいます。

大人は「教えてあげたい!」という気持ちを捨て、ただじっと待ちましょう。

すぐに答えが出せなくても、考え続ければ、いつか必ず、子ども自身が答えを見つけます。
そして、それを繰り返すことで本当の力がつき、子どもも「算数が楽しい」と感じることでしょう。

※上の話は算数パズルを解くときの話です。単なる計算ドリルでは、あまり考える必要がないでしょうし。
 

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