ゴールデウィーク中、小学6年生の男の子を相手に「クイズ大会」と称して、ある有名中学入試の過去問を一緒に考えていました。
そして、その中の1問(下の問題)をホワイトボードに書いたまま消し忘れていました。
****************************************
[問題] 1,9,9,5の整数があります。「+,-,×,÷」を使って、答えが10になるように式をつくりなさい。
****************************************
すると翌日、あるお父さん(栃木から実家に戻っていて、明日また栃木に帰るという)が、
「昨日もここに遊びにきて、この問題を見て考えていたのだが、どうしても答えが分からない。明日栃木に戻らなければならないので答えを教えてほしい。このままでは気持ちが悪くて...」
と言って来られました。
「答えを言ってもいいのですか?」と確認した後、私が出した答え(実は私も"パッ"と答えが出ませんでした)を言いました。
「なるほど」とひと言つぶやき、そのお父さんは満足した様子で帰っていかれました。
今回のお父さんのケースは仕方ありませんが、もし、私の生徒(算数教室)だったら、答えはぜったいに教えません。(でも、お父さんも2日間考え続けたので、とても頑張ったと思います。)
答えや解説を聞いて満足するのは、理解したからではなく、思考する必要がなくなり楽になったためです。
算数の楽しさ(粘り強く考え続けること)はそこでストップしてしまいます。
大人は「教えてあげたい!」という気持ちを捨て、ただじっと待ちましょう。
すぐに答えが出せなくても、考え続ければ、いつか必ず、子ども自身が答えを見つけます。
そして、それを繰り返すことで本当の力がつき、子どもも「算数が楽しい」と感じることでしょう。
※上の話は算数パズルを解くときの話です。単なる計算ドリルでは、あまり考える必要がないでしょうし。
0 件のコメント:
コメントを投稿